【事例解説】未成年者に同意を得てわいせつな行為をしても、適用される不同意わいせつ罪について

【事例解説】未成年者に同意を得てわいせつな行為をしても、適用される不同意わいせつ罪について

不同意わいせつ罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

宮城県気仙沼市に住んでいる大学生のAさんは、中学生であるVさんと付き合っていました。
Vさんは彼氏がいることは家族に話していましたが、Aさんが5歳以上年上の成人男性だったことは話していませんでした。
VさんがAさんの自宅に遊びに来た際、AさんはVさんにキスや股間を触ることを要求し、Vさんは言われたとおりにしました。
その後、Vさんの家族がAさんの年齢とVさんにしたことを知りました。
怒ったVさんの家族は警察に行き、被害届を提出しました。
そしてAさんは不同意わいせつ罪の容疑で気仙沼警察署に逮捕されてしまいました。
(この参考事件はフィクションです。)

不同意わいせつ事件

参考事件では、刑法不同意わいせつ罪が適用されています。
不同意わいせつ罪は、条文に定められた特定の行為により、「同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした者」に適用されます。
しかし、AさんはVさんにお願いし、Vさんも応じているため不同意ではありません。
同意があるのに不同意わいせつ罪が適用されていますが、これは2人の年齢に理由があります。
刑法第176条第3項は「16歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者(当該16歳未満の者が13歳以上である場合については、その者が生まれた日より5年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第1項と同様とする。」と定めています。
この条文にはわいせつな行為について同意と不同意の記載がありません。
そのため、16歳未満である中学生のVさんに、Vさんより5歳以上年上のAさんがわいせつな行為をさせたことで、不同意わいせつ罪が適用されました。
条文には「第1項と同様とする。」とあるため、同条第1項不同意わいせつ罪に定められた「6月以上10年以下の拘禁刑」が刑罰として科せられます。

長期の身体拘束

警察に逮捕されてしまうと、身体拘束され、取調べを受けることになります。
そして逮捕から48時間以内に、警察は事件を検察に送致するかを決めます。
検察に送致されると、検察は24時間以内に裁判所に勾留請求するかを決めます。
勾留とは逮捕期間の延長とも言えるもので、勾留請求され裁判官が勾留を認めると、10日間、場合によってはさらに追加で10日間は身体拘束が続きます。
つまり逮捕されると、23日間もの間身体拘束される可能性があります。
この間は外部への連絡も自由にできないため、学校や仕事も無断で休むことになってしまいます。
早期の釈放を目指すためには弁護士に依頼し、勾留阻止のための書面を提出する、身元引受人を立てるなどのことが必要です。
また、勾留前の身体拘束の間は家族であっても面会することができません。
しかし弁護士であれば面会することができるので、伝言を弁護士に頼み、家族などを通して職場や学校に連絡することができます。
身体拘束を受けている場合は、まずは弁護士に相談することが重要です。

不同意わいせつ罪に詳しい法律事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件と少年事件を中心に取り扱う法律事務所です。
当事務所のフリーダイヤル「0120-631-881」では、初回であれば無料の法律相談逮捕されてしまった方のもとに直接弁護士が赴く初回接見サービスをご予約いただけます。
どちらも土、日、祝日含め、24時間対応可能ですので、不同意わいせつ事件を起こしてしまった、不同意わいせつ罪の容疑でご家族が逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部へ、お気軽にご連絡ください。

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